2024年度前学期第12回(2024年7月2日)大学礼拝動画の配信
Date:2024.07.02
2024年度前学期第12回大学礼拝
【大学礼拝動画の配信】
2024年7月2日の大学礼拝動画の配信をします。
視聴にさいしては、以下のリンク(
https://drive.google.com/file/d/1vGhkVsNII5WpwhcWPDAg-e_fDqyOjSV2/view?usp=sharing
【聖歌隊のさんび(歌声は上のリンクの動画で)】
【本日の聖書】
ヨハネによる福音書4章39−42節
【新共同訳聖書】
39さて、その町の多くのサマリア人は、「この方が、わたしの行ったことをすべて言い当てました」と証言した女の言葉によって、イエスを信じた。 40そこで、このサマリア人たちはイエスのもとにやって来て、自分たちのところにとどまるようにと頼んだ。イエスは、二日間そこに滞在された。 41そして、更に多くの人々が、イエスの言葉を聞いて信じた。 42彼らは女に言った。「わたしたちが信じるのは、もうあなたが話してくれたからではない。わたしたちは自分で聞いて、この方が本当に世の救い主であると分かったからです。」
【本日の奨励】
「自らの思いによって――受動から能動に」
小林昭博(宗教主任)
本日の聖書はイエスとサマリアの女性の対話の結びの場面です。39節はサマリアの人たちがこの女性の証言によってイエスを信じたことが記されています。この背後には1世紀後半にヨハネ教会によるサマリア宣教によってイエスを信じる人が数多く誕生した歴史があります。40節はイエスを信じた人たちがもっと多くのことを教えて欲しいと願い、イエスがさらに二日間滞在したとの報告です。41節はその二日間でより多くの人がイエスを信じたと記されています。そして、42節の結びの描写では、サマリアの人たちがイエスを信じたのは、もはやサマリアの女性から間接的に聞いたからではなく、イエスの言葉に直接触れたからだと宣言しています。
本日の聖書箇所において、ヨハネ福音書はサマリアの人たちのイエスに対する思いの変化を描いています。物語の最初ではイエスとの驚きの出会いを経験したサマリアの女性がイエスを信じるようになり(1−26節)、すぐにイエスをサマリアの人たちに宣べ伝え(27−30節)、イエスの種蒔きと刈り入れの説話を挟んで(31−38節)、サマリアの人たちがイエスを自らの思いによって信じるようになったことが叙述されています(39−42節)。つまり、最初はサマリアの女性の不思議な経験を間接的に聞いた人たちが好奇心からイエスのもとに集って来たのですが、イエスの言葉に直接触れることで、「自らの思いによって」信じるようになり、「受動から能動に」内面が変化していった様子が描かれているということです。
酪農学園大学は建学の精神として「神を愛し、人を愛し、土を愛す」からなる「三愛主義」を掲げています。そして、「三愛主義」に基づく実学の理念が「健土健民」や「循環農法図」が表す実学教育の要となって存在しています。設立当初は黒澤酉蔵先生が言っているという理由から「三愛主義・健土健民・循環農法図」を大切にする受動的な人もいたとは思いますが、それがやがて「自らの思いによって」、「受動から能動に」変化していくことで、建学の精神が根づくようになり、そして今も息づき続けているのです。それと同様に、みなさんが大学での学びにおいて問題や課題を「自らの思いによって」見出し、「受動から能動に」思いと行動が変化するとき、サマリアの女性のように目の前に新たな扉が開かれるのです。
礼拝動画の視聴にさいしては、以下のリンク(
https://drive.google.com/file/d/1vGhkVsNII5WpwhcWPDAg-e_fDqyOjSV2/view?usp=sharing