2024年度前学期第7回(2024年5月28日)大学礼拝動画の配信

Date:2024.05.28

2024年度前学期第7回大学礼拝

【大学礼拝動画の配信】

2024年5月28日の大学礼拝動画の配信をします。

視聴にさいしては、以下のリンク(Google Drive)をクリックしてください。

https://drive.google.com/file/d/1-LTd2AvXFpatjHZg6asvAeXu3Hm6hFQu/view?usp=sharing

 

【聖歌隊のみなさんの歌声が黒澤記念講堂に響きました】

【本日の聖書】

ヨハネによる福音書4章27−30節

【新共同訳聖書】

 27ちょうどそのとき、弟子たちが帰って来て、イエスが女の人と話をしておられるのに驚いた。しかし、「何か御用ですか」とか、「何をこの人と話しておられるのですか」と言う者はいなかった。 28女は、水がめをそこに置いたまま町に行き、人々に言った。 29「さあ、見に来てください。わたしが行ったことをすべて、言い当てた人がいます。もしかしたら、この方がメシアかもしれません。」 30人々は町を出て、イエスのもとへやって来た。 

 【本日の奨励】
「口コミから始まった――口伝のイエス」
小林昭博(宗教主任)

 本日の聖書箇所はサマリアの女性がイエスを宣べ伝え始める場面が記されています。27節は物語がイエスとサマリアの女性の対話の場面から新しい展開になっていることを告げています。通常であれば,イエスがサマリア人と話しているのを見て、弟子たちは怪訝に思いそうなものなのですが、ヨハネ福音書は敢えてそのような思いを持つ弟子はいなかったと描写しています。これはヨハネ教会がサマリアで活動していたことから、ユダヤとサマリアの融和を強調しているのです。28−29節はサマリアの女性がその場を離れ、イエスがメシアであると宣べ伝える場面が綴られています。ここにはイエスのサマリアに対する分け隔てのない態度、この女性が苦労してきた身の上に寄せる温かい心情、そして特に真の礼拝とは霊と真理による礼拝であるとの宣言によって、ユダヤとサマリアを隔ててきた神殿宗教から分離した新たなメシア信仰(キリスト教)を待望するサマリアの女性の姿があります。この背後には70年のエルサレム神殿破壊後の状況とキリスト教がサマリアに広がっていった歴史が隠されています。30節はサマリアの女性の話を聞いたサマリアの人たちがイエスもとを訪れたことが描写されています。これは実際にサマリアにヨハネ教会(キリスト教)が受け入れられていった歴史を反映しているものと考えられます。
本日の聖書でサマリアの女性はイエスをメシアだと宣べ伝え始めますが、古代にキリスト教が広がっていったのは、現代のようにメディアやSNSが整っていない世界ですから、それはほぼ全てにおいて口コミで広がっていったのです。専門的には口伝(口頭伝承)と呼びますが、サマリアの女性の姿から、イエスもまた人から人に、人づてに噂や情報が広がっていった様子が浮かんできます。現代社会では口コミひとつでお店が繁盛することもあれば、潰れてしまうことさえあることが知られていますが、それは古代世界でも一緒です。サマリアの女性がいてもたってもいられずにイエスの口コミを広げ、そしてイエスの噂を聞いた人がイエスのもとを訪れたのです。酪農学園大学も同様に口コミで広まっていったのです。現代の口コミはSNSを含めて多様です。あなたならいったい何を伝えますか?

 

礼拝動画の視聴にさいしては、以下のリンク(Google Drive)をクリックしてください。

https://drive.google.com/file/d/1-LTd2AvXFpatjHZg6asvAeXu3Hm6hFQu/view?usp=sharing