2023年12月5日のアドヴェント第2週礼拝動画の配信

Date:2023.12.05

2023年度後学期第11回大学礼拝

アドベント第2週礼拝

【大学礼拝動画の配信】

2023年12月5日の大学礼拝動画の配信をします。

視聴にさいしては、以下のリンク(Google Drive)をクリックしてください。

https://drive.google.com/file/d/17nmde0Mm5cd03MzmOKl0NCvbVk48nm8R/view?usp=sharing

 

【本日の聖書】

ヨハネによる福音書3章32−33節

【新共同訳聖書】  

 32この方は、見たこと、聞いたことを証しされるが、だれもその証しを受け入れない。33その証しを受け入れる者は、神が真実であることを確認したことになる。

【本日の奨励】

「真実を認める難しさ――アドヴェントを覚えて」
小林昭博(宗教主任)

 かつて名古屋の南山大学でキリスト教学を講じておられたヤン・スイゲドー神父は、日本の雑誌で日本人クリスチャン論を唱えたました。これはいかにもカトリックらしいと思うのですが、日本の宗教観を捉えたものでもあります。日本人は葬式を仏教でするのだから仏教徒、初詣に行くのだから神道信者ということから類推して、クリスマスを祝うのだからキリスト教徒だという考えです。確かに、宗教年鑑では仏教徒も神道信者もそれぞれ1億人を超えていますので、クリスマスには1億人のキリスト教徒がいると言えるのかもしれません。しかし、その一方で「仏作って魂入れず」という諺があることからも分かりますように、表面をいくら麗しく整えても、中身がなければ意味はないということもまた真理です。その意味では、本日の聖書は上辺だけのものをはっきりと拒否する厳しい考えが記されています。32節はイエスのことを奇跡などの表面的なことでは受け入れるが、イエスが証しする真理を知ろうとは決してしないということを述べています。ヨハネ福音書が言うイエスの証しとは「イエスがメシアである」ということであり、そしてそのイエスが語った証しとは「互いに愛し合いなさい」という一事に尽きるのです。ですから、イエスの証しを受け入れているのならば、戦争などできようはずはありません。しかし、人類の戦争の大部分はキリスト教が行なってきたものなのです。そして、33節はイエスの証しを受け入れる者だけが神を真に信じる者だと述べています。つまり、イエスをメシアだと受け入れ、クリスチャンとして歩んでいようとも、「互いに愛し合いなさい」というイエスの戒命を受け入れないとすれば、その人がいかに信仰に熱心であると自認していたとしても、その人は神が真実であることを確認することはできないのだと厳しく戒めているのです。
アドヴェントの第2週に、2本目のロウソクに火を灯し、クリスマスを待ち望んでいますが、ロシアとウクライナ、イスラエルとパレスティナの戦争が続いています。報道がないときにも、また休戦状態にあっても、実際には戦闘は続いています。キリスト教、イスラーム、そしてそれらを生み出したユダヤ教が戦争の渦中にいます。そこで戦闘をしている人たちは、個人で付き合えば、気の良いクリスチャン、ムスリム、ユダヤ教徒です。戦争は狂気の沙汰かもしれませんが、戦争をする人たちは実際にはわたしたちの身近にいる普通の人たちなのです。ユダヤ教にも、キリスト教にも、イスラームにも、平和を愛する思いがあり、ユダヤ教聖書(旧約聖書)、新約聖書、クルアーン(コーラン)には平和を愛する言葉が豊富に見出されます。自分たちが戦争をしていることが間違いであり、戦争を止めることが聖書やクルアーンに相応しいにもかかわらず、「真実を認める難しさ」があります。クリスマスに備える「アドヴェントを覚えて」、互いに愛し合い、平和を愛する真実を認めて歩みたいのです。

 

礼拝動画の視聴にさいしては、以下のリンク(Google Drive)をクリックしてください。

https://drive.google.com/file/d/17nmde0Mm5cd03MzmOKl0NCvbVk48nm8R/view?usp=sharing