2023年4月25日の大学礼拝動画の配信

Date:2023.04.25

2023年度前学期第2回大学礼拝

【大学礼拝動画の配信】

 

2023年4月25日の大学礼拝動画の配信をします。

視聴にさいしては、以下のリンク(Google Drive)をクリックしてください。

https://drive.google.com/file/d/1D-FhPQpfW-HOmsRioohzZZtxDymNw7_E/view?usp=sharing

 

 

【本日の聖書】

ヨハネによる福音書1章47−51節

【新共同訳聖書】  

 47イエスは、ナタナエルが御自分の方へ来るのを見て、彼のことをこう言われた。「見なさい。まことのイスラエル人だ。この人には偽りがない。」48ナタナエルが、「どうしてわたしを知っておられるのですか」と言うと、イエスは答えて、「わたしは、あなたがフィリポから話しかけられる前に、いちじくの木の下にいるのを見た」と言われた。49ナタナエルは答えた。「ラビ、あなたは神の子です。あなたはイスラエルの王です。」50イエスは答えて言われた。「いちじくの木の下にあなたがいるのを見たと言ったので、信じるのか。もっと偉大なことをあなたは見ることになる。」51更に言われた。「はっきり言っておく。天が開け、神の天使たちが人の子の上に昇り降りするのを、あなたがたは見ることになる。」

 

【本日の奨励】

「奇跡を強調する宗教の虚飾」

 ヨハネ1:47−51はナタナエルとイエスの出会いの場面ですが、イエスを疑っていたナタナエルが一変する姿が描かれています。47節に登場するナタナエルは「神が与える」を意味する名が示すように、生粋のイスラエル人として紹介されています。48節でナタナエルはイエスが自分を知っていることに驚くのですが、イエスを千里眼(奇跡行為者)の持ち主と考えているようです。49節でナタナエルはイエスを「神の子」や「イスラエルの王」と称えます。「神の子」とは神と等しい存在であり、「イスラエルの王」とはローマからユダヤを独立させる政治的・軍事的な王を指します。50−51節でイエスはナタナエルの奇跡信仰を明瞭に拒否しています。これは「力=権力」を志向するナタナエルに一考を促そうとするイエスの眼差しです。ここで特に着目する必要があるのは、天が開けることでも、天使が天と地を昇り降りすることでもなく、イエスがナタナエルの言った「神の子」(49節)を「人の子」(50節)と言い換えていることです。「人の子」とは「人/人間」を表すヘブライ語やアラム語に遡る言い方であり、「神の子」や「イスラエルの王」という力ある「メシア」とは真逆の弱いひとりの人間でしかありません。奇跡とは力であり権力であり、宗教が奇跡を強調するのは力を誇示して人を支配しようとする人間の強さを求める姿にほかなりません。それは確かにこの世界で重視されている価値観ではありますが、同時に弱さを否定し、弱者を切り捨てることにつながる宗教の虚飾でもあります。本学が自他の弱さを受け入れる場になるよう願っています。

 

礼拝動画の視聴にさいしては、以下のリンク(Google Drive)をクリックしてください。