2021年11月20日の大学礼拝(リモート礼拝)のお知らせ

Date:2021.11.18

2021年度後学期第10回大学礼拝

【リモート礼拝(礼拝動画の配信)】

 

礼拝動画の視聴にさいしては、以下のリンク(Google Drive)をクリックしてください。

https://drive.google.com/file/d/1ygCY5CCG7ej3xRoyA2xg3uGe4KaJUwLF/view?usp=sharing

 

【本日の聖書】

フィリピの信徒への手紙2章19−24

【新共同訳聖書】

 19さて、わたしはあなたがたの様子を知って力づけられたいので、間もなくテモテをそちらに遣わすことを、主イエスによって希望しています。20テモテのようにわたしと同じ思いを抱いて、親身になってあなたがたのことを心にかけている者はほかにいないのです。21他の人は皆、イエス・キリストのことではなく、自分のことを追い求めています。22テモテが確かな人物であることはあなたがたが認めるところであり、息子が父に仕えるように、彼はわたしと共に福音に仕えました。23そこで、わたしは自分のことの見通しがつきしだいすぐ、テモテを送りたいと願っています。24わたし自身も間もなくそちらに行けるものと、主によって確信しています。

 

【本日の奨励】

「心にかけてくれる誰か」

 今日の聖書に登場するテモテはパウロ書簡の共同発信人として名を上げられていることからも分かるように、パウロが最も信頼を寄せる人物です。
19節はパウロがテモテを遣わす理由がフィリピの様子を知って自分が力づけられたいからだと述べています。「力づける」の原語のεὐψυχέω(エウプシュケオー)は「喜び」と「魂/命」から成る合成語であり、「魂/命を喜ばせる」が原意です。ここから処刑死が間近に迫っているパウロが自分の命が奪い取られてしまう不安と闘っている様子が伝わってきます。20節はパウロがテモテを遣わす理由を自分と「同じ思い」を持っているからだと説明しています。「同じ思い」の原語のἰσόψυχος(イソプシュコス)は「同じ」と「魂/命」から成る合成語であり、「同じ魂の/同じ命の」が原意です。先のεὐψυχέωに続けて「魂/命」を修辞的に強調することで、生命の危機に瀕するパウロのフィリピの人たちに対する深い愛を真に理解し、それほどまでの深い愛を持つのはテモテを措いてほかにはないと強調しています。21節は誰もが自分の利害を追い求めて生きているという現実に触れていますが、22節ではテモテがパウロと共に福音のために一途に生きてきた本物であることをほかならぬフィリピの人たちが知っていると述べています。23節はパウロが自らの身辺が落ち着いたらテモテを遣わすことが改めて述べられています。24節はパウロが拘禁生活を解かれてフィリピに行くことができるとの確信が語られていますが、実際にはパウロはローマでそのまま処刑されたと考えられますので、これはフィリピの教会の人たちを安心させようとするパウロの配慮だったのではと推察されます。
「魂/命を喜ばせる」や「同じ魂の/同じ命の」という表現に象徴されるように、今日の聖書の言葉は「心にかけてくれる誰か」がいることが「魂/命」の根源に関わる大切なことだと伝えています。パウロ、テモテ、フィリピの教会の人たちがまさにそうであったように、相互に「心にかけてくれる誰か」に出会える幸いに恵まれるようにと心から願っています。

 

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