2021年4月20日大学礼拝(リモート礼拝)のお知らせ

Date:2021.04.15

2021年度前学期第2回

大学礼拝(リモート礼拝)

礼拝動画の配信

 

聖書とメッセージの動画の視聴にさいしては、以下のリンク(Google Drive)をクリックしてください。

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聖書 ヤコブの手紙5章4−6節

奨励 「格差社会――善悪二元論」小林昭博(宗教主任)

 

【本日の聖書】

ヤコブの手紙5章4−6節

【新共同訳聖書】

4御覧なさい。畑を刈り入れた労働者にあなたがたが支払わなかった賃金が、叫び声をあげています。刈り入れをした人々の叫びは、万軍の主の耳に達しました。5あなたがたは、地上でぜいたくに暮らして、快楽にふけり、屠られる日に備え、自分の心を太らせ、6正しい人を罪に定めて、殺した。その人は、あなたがたに抵抗していません。

 

【本日の奨励】「格差社会――善悪二元論」

ヤコブ5:4−6は古代地中海世界の穀物を取り仕切る大土地所有者を厳しく批判しています。ここで批判されている大土地所有者は、現代世界の穀物メジャーのようなグローバル企業に相当しますが、ヤコブ書が特に問題にしているのは富める者の生き方です。4節の「支払われなかった賃金」は別の写本では「搾取された/強奪された」となっており、単に当然支払われる賃金が不当に渡されなかったというだけではなく、賃金そのものが不当に低く抑えられていたり、不当な貸付によって利息が搾取されていたりすることを批判しています。ですから、5節の富める者が贅を尽くした生活をしているとの批判は、貧しい者から悪辣に掠め取ることによって成り立っているからだとの思いが込められているのです。そして、そのような貧しい者たちの叫びが神にまで届くほどに、古代地中海世界には格差が蔓延しており、旧約聖書やユダヤ教文書の富と貧しさを善悪二元論的に批判する伝統を受け継ぎ(レビ19:13、申命24:14−15、エレミヤ22:13、マラキ3:5、シラ3:5)、ヤコブ書はその時代の格差社会を問題にしているのです。そして、6節では富める者が「正しい人」(義人)を罪に定めて殺していると述べ、この世界では「富める者=権力者」が「貧しい者=弱い者、力のない者」を虐げて罪人に仕立てて殺すことさえあり、貧しい者はそれに抵抗することもできないというのです。この言葉は大袈裟に思えるかもしれませんが、イエスが十字架刑というローマに対する国家反逆罪の廉で処刑されたことからも分かるように、これはドラマや映画の世界だけではなく、この世界の現実でもあります。そして、それは大きな政治の問題だけではなく、身の回りのいじめやハラスメントの問題として、現代社会にもはびこっている現実でもあります。そして、大きな政治的・社会的な格差も小さな身の回りの格差のもその根は一緒です。それは自己の欲求のみを求め、そのために他者を顧みることのない気持ちだとヤコブ書は伝え、どのように生きるのかをわたしたちに問いかけています。

 

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