2020年12月1日大学礼拝(リモート礼拝)のお知らせ

Date:2020.11.25

2020年度後学期第10回

大学礼拝(リモート礼拝)

聖書の言葉とメッセージの動画の配信

 

聖書とメッセージの動画の視聴にさいしては、以下のリンク(Google Drive)をクリックしてください。

https://drive.google.com/file/d/1fpyA1lFw63a77nT_XBhDpKuX6rD09Hoq/view?usp=sharing

 

 

聖書 ヤコブの手紙3112

奨励 「信仰と行為」小林昭博(宗教主任)

 

【本日の聖書】

ヤコブの手紙3112

1わたしの兄弟たち、あなたがたのうち多くの人が教師になってはなりません。わたしたち教師がほかの人たちより厳しい裁きを受けることになると、あなたがたは知っています。2わたしたちは皆、度々過ちを犯すからです。言葉で過ちを犯さないなら、それは自分の全身を制御できる完全な人です。3馬を御するには、口にくつわをはめれば、その体全体を意のままに動かすことができます。4また、船を御覧なさい。あのように大きくて、強風に吹きまくられている船も、舵取りは、ごく小さい舵で意のままに操ります。5同じように、舌は小さな器官ですが、大言壮語するのです。御覧なさい。どんなに小さな火でも大きい森を燃やしてしまう。6舌は火です。舌は「不義の世界」です。わたしたちの体の器官の一つで、全身を汚し、移り変わる人生を焼き尽くし、自らも地獄の火によって燃やされます。7あらゆる種類の獣や鳥、また這うものや海の生き物は、人間によって制御されていますし、これまでも制御されてきました。8しかし、舌を制御できる人は一人もいません。舌は、疲れを知らない悪で、死をもたらす毒に満ちています。9わたしたちは舌で、父である主を賛美し、また、舌で、神にかたどって造られた人間を呪います。10同じ口から賛美と呪いが出て来るのです。わたしの兄弟たち、このようなことがあってはなりません。11泉の同じ穴から、甘い水と苦い水がわき出るでしょうか。12わたしの兄弟たち、いちじくの木がオリーブの実を結び、ぶどうの木がいちじくの実を結ぶことができるでしょうか。塩水が甘い水を作ることもできません。

 

【本日の奨励】「信仰と行為」

本日の聖書は教師を戒める内容が記されています。ヤコブ書が教師を戒めているのは、イエスが弟子に教師と呼ばれてはならないと命じた戒めが影響を及ぼしています(マタイ23112)。16節は教師が生業とする言葉の問題です。「舌」はギリシャ語でγλῶσσα(グローッサ)と言いますが、英語のglossaglossaryの語源であり、言葉を操る器官を表します。ヤコブ書は「船の舵」や「馬のくつわ」の比喩を用いて「舌」(言葉)を制御することが自分を律することであると述べ、さらに「舌」を「火」に喩えて、小さな火が森を燃やし尽くすように、「舌」(言葉)は人生を焼き尽くすと言うのです。これが奨励題の前半の「舌禍」の意味です。712節は神を讃美しつつ人間を呪う人間の偽善を「甘い水と苦い水」などの相反する異質なものが共存できないことを引き合いに出して問題視し、表面的な神を讃える言葉は偽善であり、その裏に隠されている人を呪う言葉こそがその人の「本音」だと指摘しています。これが奨励題の後半の「本音」の意味です。このような「舌禍と本音」はとりわけ教師や政治家の問題ですが、全ての人に当てはまる問題でもあります。なぜなら、わたしたちが発する一言が誰かを深く傷つけることがあり、その反対にある一言が炎上して自分を追い詰めることもあるからです。しかし、この問題を解決するには表面的に「舌」(言葉)に気を付ければいいというものではありません。なぜなら、精神分析学が言うように、咄嗟に出た言葉はその人の「深層心理」(本音)の表れであり、舌禍はその人の本音が引き起こしているからです。1129日からアドヴェント(待降節)に入りました。クリスマスに備えるこのとき、自分の周囲、教師、政治家、マスコミ、ネット、そして自分の「舌」(言葉)が誰かを傷つけてしまっていないかを省察しつつ過ごしてください。

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